ビジネス環境を分析するためのフレームワークいろいろ

ビジネスの環境分析を行うには、様々なフレームワークを使います。

まず、ビジネス環境を外部環境と内部環境の2つに分けるのも、フレームワークといえばフレームワークですし、 外部、内部のそれぞれで、色々なフレームワークを使います。

外部環境分析

外部環境とは、分析対象となる企業(自社)の外にある環境すべてを指します。
経営とは、自社の持つ経営資源をいかに外部の環境変化に適応させていくかがすべてなので、外部環境をきちんと認識することは重要です。
外部環境は、さらにマクロとミクロに分けることができます。マクロは世の中一般を指し、ミクロは自社の周囲の環境です。
マクロとミクロに分けてMECEにするのも、フレームワークの1つと言えるでしょう。

外部・マクロ環境はPEST分析

外部・マクロ環境の分析には、PESTを使います。
PESTとは、Polotics(政治)、Economy(経済)、Social(社会)、Technology(技術)の4領域を指します。このそれぞれの領域について分析していけば、外部・マクロ環境の分析としてはMECEであろうということになります。
新聞の紙面構成を見ればわかりますね。政治面があり、経済面があり、社会面がある。技術については経済面に入ったり社会面に入ったりというところですが、経営と技術は切っても切り離せないものなので、1領域として独立させておく必要はあるでしょう。

外部・ミクロ環境は5Force分析

5Force分析は、マーケティングの大家であるマイケル・ポーターが提唱するもので、自社を取り巻く環境を、市場での競合相手、売り手、買い手、新規参入、代替品の5つの脅威で整理します。
市場での競合相手の脅威は言わずもがなですが、仕入先(売り手)が値上げをしてくるかもしれない、お客様(買い手)は値下げ圧力をかけてくるかもしれない。
少し昔の話ですが、ガラケー全盛の時代にiPhoneがやってきたのは明らかに新規参入の脅威でした。歴史を遡って石炭にとっての石油とか、馬車にとっての自動車や鉄道は代替品の脅威にあたります。

内部環境分析にビジネスエクセレンスモデルを使う

内部環境分析では、自社の持つ経営資源を分析します。経営資源というと、ヒト・モノ・カネ・情報という分類が有名で、これもフレームワークと言えます。
ここでは、ITコーディネータの専売特許?かもしれない、ビジネスエクセレンスモデルを紹介します。
ビジネスエクセレンスモデルは有名なものとは言えず、それを知っているのはITコーディネータくらいじゃないかというものですが(だから専売特許?なのかもですが)、既存の様々な分析手法を組み合わせたもので、なかなか使い勝手の良いものです。

ビジネスエクセレンスモデルは、プラスのような縦のラインと横のラインのクロスになっていて、縦のラインが厳密な意味での自社、横のラインが自社と直接関連する自社の周囲を示します。横のラインはビジネスプロセスと言い換えても良いでしょう。

内部環境分析で使えるフレームワークとして、より一般的なものにはマイケル・ポーターのバリューチェーン(価値連鎖)や、バランススコアカードなどがあります。

ビジネス環境分析、実践してます!

と、フレームワークを紹介してきましたが、こうしたフレームワークを用いたビジネス環境分析をきちんと実践している企業は、特に中小企業では少ないのではないでしょうか?
私は、ITコーディネータの研修でじっくり学んだのですが、学んだというだけでなく、私自身が企業経営者(1人会社ですが)なので、ちゃんと実践しています。また、最近は外部(お客様先)での実践事例も増えてきています。どちらかというと、私自身が分析するのではなく、分析の仕方などをお伝えして、あとはファシリテーターの立ち位置にいるという形ですね。

日々の仕事が忙しく、そんなことをやっている暇はない!という方も多いと思いますし、経営者じゃないから関係ないという方もいらっしゃるでしょう。
でも、なんとか時間を作って、一度、大所高所から自分のビジネスを見つめてみるというは、とても良い経験になるはずです。もちろん、ただの経験というだけでなく、大所高所から見つめたからこそ生まれる発想、アイディアという実益もあるはず。
ぜひ、知識として寝かせておくだけでなく、実践してみましょう!

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この記事を書いた人

井上 研一

株式会社ビビンコ代表取締役、ITエンジニア/経済産業省推進資格ITコーディネータ。AI・IoTに強いITコーディネータとして活動。2018年、株式会社ビビンコを北九州市に創業。IoTソリューションの開発・導入や、画像認識モデルを活用したアプリの開発などを行っている。近著に「使ってわかった AWSのAI」、「ワトソンで体感する人工知能」。日本全国でセミナー・研修講師としての登壇も多数。